これは自転車乗りだったらわりとみんな知ってること。べちゃっとして不快だし、汗冷えする。
冬に自転車に乗ると冷えるけど汗をかく。
がっつり冷える日はボトルの水が凍る(カチカチになるわけじゃないけどね)。それでも運動してるので体は温まって汗をかく。登りではスピードが落ちて運動強度が上がるので汗の量も増える。
そして登り切ったらすぐに下りなので運動強度は落ちてスピードがぐっと上がって冷えまくる。
そんな感じなので、自転車用のタイツとかジャケットはよく考えられている。風が当たる前面にウィンドストッパーを使って背中はフリース素材になってたりとか。
では冬山登山ではどうか。
問題は汗なので、汗をたくさん出さなきゃいい。自転車に比べて、登山ではそれをコントロールしやすい。運動強度が高すぎだったら足を止めればいいし、暑いんだったら脱げばいい。
汗を出しすぎないようにコントロールする限り、ユニクロのヒートテックでも問題ないかもしれない。
それでも僕の見解としては、自転車と同じかそれ以上にインナーの性能は気にした方がいいと思うし、そうしている。汗かきだしね。
ちなみに僕は汗かきだけど寒さに強いわけではない。
樹林帯の中で風を受けずにそこそこ急な斜面を登り、稜線に出たら冷たい強風を受ける。
この『冷たい』と『強風』ってのは行ったことのない人にはイメージすることは難しいと思うけど、結構すごい。汗冷えは是非避けたいところだ。
汗かかなきゃいいんでしょって話だけど、それってそんなに簡単なことではないと思う。
厳冬期の気温は普通に-15℃を下回る。動けば暖まるんだけど、冷えるスピードが半端じゃない。
太陽光が当っているときとそうでないとき、風が当たっているときとそうでないときの違いもすごく大きい。太陽光、風、雲、森すべて歩いてゆくにつれ条件は変わってゆく。
そういうのにうまく対応しなければならない。それには慣れが必要。おそらく経験の少ない人なら冷えに対する恐怖が勝ってしまって、ポカポカ感じるくらいにすると思う。
そうでなくても、何かのリスクを避けるためにある区間を休まずに一気に通過して汗をかくかもしれない。ラッセルで汗をかかないのは僕には無理だ。
例外的な事象を想定しない登山などありえない。冬ならなおさら。
自転車に比べると登山は汗をかかない。それでもインナーで汗冷えを軽減できるのなら、そうすべきだと思う。
それにかかるコストは大きくない。